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破産後の将来
個人、または法人が債務返済不能に陥り、やむを得ず破産申立て(この申立ては債務者側からでも債権者側からでも可能)を行った場合、破産手続き開始決定(従来の破産宣告)までの間に、裁判所は幾つかの手続きの中止命令を発令する事が出来ます。
これは、申立てから破産手続開始決定までの期間に、破産を申立てた債務者が残った財産を消費したり、隠匿行為等を行わせない為なのです。または、この間に当該の債権者がそれぞれの債権の回収を行い、債務者の財産が散逸してしまう事を防止する為でもあるのです。これは、破産申立てがあって必要性を認めた場合に(当該の利害関係者による申立て等の理由)裁判所側から職権を行使して、決定迄の期間に該当の手続きの中止命令を出す処置で、破産手続き開始決定前の保全処分(破産法24条1項)と呼ばれています。
この保全処分は5項目が定められていて、最初の第1項は、既に債務者の財産に対して行われている強制執行や仮差押え、仮処分等の実行もしくは留置権による競売の手続きが挙げられます。これは、債務者に関しての破産手続開始の決定がされた時点で、破産債権か財団債権となるべきものの保全になります。
次の第2項は、債務者の残された財産に対して既に行われている企業担保権の実行手続きに対する保全の為の中止命令です。そして第3項が債務者の財産関係に関する訴訟手続き、第4項が同じく債務者の財産関係の事件で行政庁に関与しているものの手続きになります。最後の第5項はあまり一般の債務者には関係しない、船舶所有の債務者に対する責任制限手続きになります。
ただし、上記第1項の中止手続きに関しては、その申立人が債権者であった場合に不当な損害を及ぼす恐れがない事。第5項の中止手続きに関しては、債務者の責任制限の手続き開始決定が実行されていない事が共に必要条件となります。加えて、裁判所は、これらの中止命令の変更、または取り消す事が出来ます。この破産手続き開始決定までの中止命令は、債務者及び債権者の破産決定後の公正な債権処分をはかるものと言えます。一般的にわかりやすい事例で言うと、破産申し立てをした時点で、債権者は債務者に対して債務履行を迫る事を禁止される訳です。
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